細胞シグナル伝達関連セカンドメッセンジャー

細胞シグナル伝達関連セカンドメッセンジャー

セカンドメッセンジャーとは何? 細胞表面または場合によっては細胞内にある受容体によって受信されたシグナルは、通常、セカンドメッセンジャーと呼ばれる小さくて急速に拡散する分子を産生することによって細胞全体に中継される。これらのセカンドメッセンジャーは、リガンドが特定の細胞受容体に結合したときに発生する最初のシグナル(「(1次伝達物質」)をばらまく。リガンド結合は受容体のタンパク質立体配座を変化させ、結果として受容体は近くのエフェクタータンパク質を刺激する。そのタンパク質はセカンドメッセンジャーの産生、或いはイオンの存在下でセカンドメッセンジャーの放出もしくは流入を触媒する。次いで、セカンドメッセンジャーは細胞内の他の場所にあるタンパク質標的に急速に拡散し、受容体によって受け取られた新しい情報に対する応答としてその活性を変化させる。

細胞シグナル伝達関連セカンドメッセンジャー:分類

細胞シグナル伝達経路によるセカンドメッセンジャー
3つの古典的なセカンドメッセンジャー経路は次の通りである。
(1) Gタンパク質共役型受容体(GPCR)によりアデニリルシクラーゼを活性化し、環状ヌクレオチドセカンドメッセンジャー3'-5 '-環状アデノシン一リン(cAMP)を生成する。
(2)成長因子受容体によりホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)を刺激し、脂質セカンドメッセンジャーホスファチジルイノシトール-3,4,5-三リン酸(PIP3)を生成する。
(3) GPCRによりホスホリパーゼCを活性化し、2つのセカンドメッセンジャー膜結合メッセンジャージアシルグリセロール(DAG)および可溶性メッセンジャー イノシトール1,4,5-トリスリン酸(IP3)を生成する。それは細胞内オルガネラの受容体に結合してカルシウムをサイトゾルに放出する。
単一の原形質膜受容体による複数のエフェクター経路の活性化および各エフェクターによる複数のセカンドメッセンジャーの産生は、シグナル伝達において高度の増幅を生じ、そして細胞型に応じて多様な多面的応答を刺激し得る。

分子の種類によるセカンドメッセンジャー
セカンドメッセンジャーは4つの主要なクラスに分類される。
(1)環状ヌクレオチド。例えば、サイトゾル内でシグナルを伝達するcAMPおよび他の可溶性分子。
(2)細胞膜内でシグナルを伝達する脂質メッセンジャー。
(3)細胞区画内および細胞区画間でシグナルを伝達するイオン。
(4)細胞全体、さらには隣接する細胞にも信号を伝達するガスおよび遊離基。
これらの各クラスからのセカンドメッセンジャーは特定のタンパク質標的に結合し、それらの活性を変化させて下流のシグナルを中継する。多くの場合、これらの標的は酵素であり、その触媒活性はセカンドメッセンジャーの直接結合によって修飾される。単一のセカンドメッセンジャー分子による複数の標的酵素の活性化はシグナルをさらに増幅する。

細胞シグナル伝達関連セカンドメッセンジャー:参考文献

Newton A C, et al. Second messengers[J]. Cold Spring Harbor perspectives in biology, 2016, 8(8): a005926.